謹んで初春のお慶びを申し上げます
私たちの会がスタートしてから、去る12月に丸10年が過ぎました。
立ち上げ当初の障がい福祉やこの地域を考えると、私たちを取り巻く環境は驚くほど変化しました。
障害者自立支援法から障害者総合支援法への変遷で、障がい福祉の制度は充実し、それに伴いサービス事業者も大幅に増えています。
量的に充足しているとは言えないものの、確実に質が求められるようになっています。
そして、国連障害者権利条約批准により国内法が次々に改正されると共に、今後は障がいの有無を問わず等しく社会参加できるための合理的配慮が国民全てに問われることになります。
私たちの会がスタートしてから2年後、NPO法人化する際の設立趣意書には、以下のような目的を記しました。
<以下、当法人『設立趣意書』より抜粋>
このような状況下で、障がいを持つ人が生涯にわたっていきいきと生活するために支援することを通し、障がいを持つ人・その家族・支援者の誰もが自己実現をできる社会を目指します。そのために、以下のことを目的とします。
・『障がいを持つ人』の休日・平日日中・夜間の生活全般を支える仕組み作り
サービスの量的充足のみならず、エンパワーメントの視点を大切にします。
・障がいを持つ人の『家族』に対する支援
相談事業などと共に、きょうだい支援など社会的認知が低い分野にも取り組みます。
・障がいを持つ人の生活を支える、福祉で生計を立てる『支援者』の社会的地位向上
支援者としての能力開発と、労働に見合う対価や社会的評価を得られるよう努めます。
・障がいを持つ人と共に生き、共に楽しめる『ボランティア』育成
やりがいを持って取り組める環境づくりを行い、より良いボランティア育成を図ります。
・障がいを持つ人が暮らす『地域の人達』との相互理解を促す啓発活動
日頃から気軽に接することができる関係づくりを行います。
法人化の際のこの思いは、日々の積み重ねの中で一定の成果を生み出し、この地域の中で微力ながら皆さんのお役に立てていると自負しています。
しかし、やり残している課題もあれば、色々な変化があった結果出てきた新たな課題もあります。
5つの目的は、今年も変わることはありません。
強いて変えるとすれば、障がいを持つ人を障がいのある人にするくらいで、時代の変化に合わせつつも共生社会へ向けてブレずに邁進していきます。
そして、これからも皆さまのお知恵やお力を借りながら、お役に立てる、必要とされる存在であり続けられるように努力していきます。
団体設立後初めての外出活動で吉野ヶ里歴史公園へ(2005年5月)
月日は流れましたが、障がいの有無を問わずだれもが自己実現できる社会への思いは変わりません!
最後になりましたが、この新しい年がより良い年となるよう心より祈念いたします。
皆さま、本年もよろしくお願いいたします。
しょうがい生活支援の会すみか
代表理事 芹田 洋志